人生の強制終了

人生の強制終了

私は介護職として約20年の長き間働かせて頂きました。
今は感慨深げに大好きなフジファブリックのBye Byeを聴きながら書いています。

ある日突然、全身に広がる説明のつかない痛みと疲労に襲われてから約半年治るどころか日に日に痛みは増していきました。

その結果、
今日は私の介護士としての人生が終わりました。

そして…今日から新たな人生の物語がスタートした日になるのでしょう。

今までは3交代の仕事でしたが、その勤務体系がムリだと知りました。日勤帯の仕事でも痛みで眠れない日もあるので、睡眠不足の私にデイサービスの様な送迎を行う仕事も出来ないと判断されました。

最後の職場の配慮として、まずは3ヶ月お試し程度で他部署への異動になりましたが、ここにもずっとは居られないとの説明がありました。数週間のうちに人生が正に背水の陣まで追い込まれたのです…

改めまして、
私はこのブログを執筆している【夢baku】と申します。

このブログは線維筋痛症の私の体験や有益な情報が発信出来ればと思って書いているブログです。

私が今思うと4年くらい前から体の異変が始まっていたのだと気づきました。

初期の症状と言えるのならば、最初はただの疲労と介護職によくある腰痛を含めた職業病だろう程度に思っていましたので、初期の痛みの頃は、たま〜にマッサージや整形外科に通うくらいでした。

それでも年々症状は悪化していくのですが、年齢のせいでもあるんだろうと自分に言い聞かせていました。

これが、ある日を境に痛みが激痛へと変化したのです。

この痛みは日常生活に支障をきたすようになりました。病院を訪れ、数多くの検査を受けた結果、血液検査には異常がなく、先生も職業病だね。「介護の仕事を辞めたら治るよ」と言った感じで相手にされませんでした。

私も線維筋痛症患者さんと同じように線維筋痛症と診断されるまで長い通院を余儀なくされていたのだと、今になって感じております。

この病気は、慢性的な痛みと疲労、そして認知機能の低下など、生活の質に大きな影響を及ぼします。

最初にこの診断を受けたとき、私は途方に暮れました。介護職という仕事は、私にとって単なる職業以上のものでした。人々の生活を支えることで得られる満足感と使命感は、私にとって何よりも大切なものでした。しかし、痛みと疲労のためにその仕事を続けることが困難になったとき、私は自分のアイデンティティを失ったように感じました。

線維筋痛症は痛みだけではない

線維筋痛症の概要
線維筋痛症は、全身の広範囲にわたる痛みと疲労を主な症状とする慢性疾患です。具体的には、以下のような症状があります。

慢性的な痛み

筋肉や関節、腱に感じる持続的な痛み。例えば、朝起きたときに全身が鉛のように重く感じることが多いです。

極度の疲労

睡眠をとっても回復しない疲労感。日中に何もしていないのに、まるでマラソンを走ったかのような疲労が襲います。

睡眠障害

深い睡眠が得られず、頻繁に目が覚める。これが疲労感をさらに悪化させる原因となります。

認知機能の低下

記憶力や集中力の低下、いわゆる「ファイブロフォグ」。簡単なことを思い出せなくなることがあります。
※認知機能の低下は自分では全く気づきませんでした。周りに言われて初めて自覚しました。

診断の難しさ

線維筋痛症は、診断が非常に難しい疾患の一つです。症状が他の疾患と似ているため、正しい診断を受けるまでに時間がかかることが多いです。私も、診断を受けるまでに数多くの医師を訪ね、様々な検査を受けました。多くの場合、原因が不明のまま「ストレス」や「うつ病」として片付けられてしまうことが多いです。

私の診断までの道のりは、まさに試行錯誤の連続でした。初めての症状が出てから数カ月後、最初の医師に「ただの疲労でしょう」と言われました。しかし、症状が改善しないため、私は別の医師を訪ね、さらに詳しい検査を受けました。最終的に、線維筋痛症に詳しい専門医に出会うことで、ようやく正しい診断を受けることができました。この過程で学んだのは、自分の体の声に耳を傾けることと、諦めずに専門家を探し続けることの重要性です。

線維筋痛症との闘い

初期の混乱と絶望

線維筋痛症と診断された直後、私は大きなショックを受けました。介護職として働くことができなくなり、自分の将来に対する不安と絶望感に襲われました。痛みと疲労は日常生活を送ることさえ困難にし、何度もくじけそうになりました。

最初の数週間は、本当に何もできませんでした。朝起きるのも辛く、ベッドから起き上がることが一日の最大の挑戦でした。家事もできず、友人との交流も途絶えがちになり、孤独感が募りました。しかし、家族や友人の支えが私を救ってくれました。特に、妻は、私が最も苦しい時期に常にそばにいてくれました。

サポートシステムの重要性

そんな中で私を支えてくれたのは、家族や友人、そして同じような症状に苦しむYouTube動画の存在でした。彼らの理解と支えが、私が前向きに生きる力を与えてくれました。特に同じ悩みを抱える人々との情報を得ることができ、非常に励まされました。

ある日、オンラインフォーラムで知り合った[みおしん]さんという方が、私にとって非常に大きな存在となりました。彼女も線維筋痛症を患っており、私と同じように苦しんでいましたが、彼女の前向きな姿勢と医師としての実践が私に大きな影響を与えました。彼女のアドバイスを参考にしながら、私は少しずつ自分の生活を立て直していきました。

休職と転職の葛藤

休職の決断
線維筋痛症の診断を受けた後、私は痛みと疲労に対処しながらも介護職を続ける努力をしました。しかし、症状は悪化するばかりで、仕事に対する集中力や体力が持たなくなりました。ついに、上司や医師から休職を勧められ、2週間の休職を決断しました。

休職中は、体を休めると同時に、今後のキャリアについて深く考える時間でもありました。介護職への情熱は変わらなかったものの、自分の健康を最優先に考えなければならない現実に直面し、非常に悩みました。

突然の引退とその葛藤

休職期間が終わりに近づくにつれ、私は再び職場に戻ることに対する不安を感じ始めました。痛みや疲労が完全に取れることはなく、このまま仕事を続けることができるのか、自問自答の日々が続きました。そして、私は苦渋の決断として介護職を引退することにしました。

この決断は非常に辛いものでした。介護職は私にとってただの仕事以上の存在であり、人々の生活を支えることで得られる満足感と使命感は、私の生きがいでした。突然の引退に伴う喪失感と無力感は計り知れず、しばらくの間、自分を見失っていました。

新たな道を模索する

介護職を引退した後、私は新しいキャリアを模索することになりました。自分の体調を考慮しながら、どのような仕事ができるのか、何が自分に適しているのかを真剣に考えました。そして、クリエイティブな活動に目を向けることにしました。執筆活動や動画編集など、これまでの人生であまり取り組んでこなかった分野に挑戦することで、新しい可能性を見出すことに目標を掲げました。

セルフケアの実践

日常生活の工夫として
線維筋痛症と向き合う中で、私は日常生活に工夫を取り入れるようになりました。
それは適度な運動です。 軽いストレッチやウォーキングが痛みの緩和に役立ちました。特に、朝起きてからの軽いストレッチは、一日のスタートをスムーズにしてくれます。また、無理をしない程度にヨガやピラティスにも取り組むことで、筋肉の柔軟性を保つことを実績しています。

日常生活での工夫

線維筋痛症と共に生きるための具体的なアドバイスをいくつか紹介します。これらの工夫は、私自身の経験と他の患者さんたちから学んだことを基にしています。

スケジュールの管理

無理をしないように、スケジュールをゆったりと組みましょう。一度に多くのことをしようとせず、1日のタスクを小分けにして計画的に進めることが重要です。

ペーシング

自分のペースを守ることが大切です。無理をすると後で大きな疲労感が襲ってきます。疲れを感じる前に休憩を取り、適度な運動と休息のバランスを取るようにしましょう。

リラクゼーション技法

瞑想、深呼吸、ヨガなどのリラクゼーション技法を日常生活に取り入れることで、ストレスを軽減し、痛みを和らげることができます。

適切な食事

炎症を抑える食事を心がけましょう。例えば、オメガ3脂肪酸を含む魚、抗酸化物質を多く含む野菜や果物、全粒穀物などが効果的です。加工食品や高糖分の食事は避けるようにしましょう。

サポートを求める

家族や友人、専門家にサポートを求めることをためらわないでください。あなたの体調を理解してもらうことで、周囲の協力を得やすくなります。

おすすめの商品とリソース

痛み管理のための商品

ここでは、私が実際に使用して効果を感じたおすすめの商品をいくつか紹介します。

温熱パッド

湯たんぽや電気温熱パッドは、痛みを感じる部分に直接当てることで筋肉の緊張をほぐし、痛みを和らげるのに役立ちます。温熱パッド等は使いやすく、効果が高いと感じました。



エッセンシャルオイル

アロマセラピー用のエッセンシャルオイルは、心身のリラックスに非常に効果的です。ラベンダーオイルやペパーミントオイルをディフューザーで使用するか、希釈してマッサージに使うことをおすすめします。エッセンシャルオイルは高品質の物がオススメです。



マッサージガン

筋肉のコリをほぐすためのセルフマッサージボールは、痛みを感じる部分に直接当てて使用します。マッサージガンは、持ち運びも便利で効果的です。


まとめ

自分自身を大切に
線維筋痛症との共生は容易ではありませんが、適切なセルフケアとサポートを受けることで、生活の質を向上させることができます。重要なのは、自分の体と心の声に耳を傾け、自分を大切にすることです。

私はこの病気を通じて、多くのことを学び、成長することができました。痛みや疲労と共に生きる日々は決して楽なものではありませんが、その中でも希望を見出し、前向きに生きることができるようになりました。読者の皆さんが、このブログを通じて少しでも前向きな気持ちを持ち、日々の生活に役立つ情報を得られることを願っています。

このブログは、私自身の経験を基にしたものであり、すべての線維筋痛症患者が同じように感じるわけではありません。しかし、共感できる部分や役立つ情報が少しでもあれば幸いです。あなたも、自分自身を大切にし、前向きな気持ちを持ち続けることで、線維筋痛症との共生をより良いものにすることができるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。